天上画|龍
今年の干支は「辰たつ」、すなわち「龍」です。
十二支のなかで唯一想像上の動物である「龍」
お寺には龍が描かれている場所が多くあります。
お寺に龍の絵や彫刻が多いのは、「龍に守ってもらおう」という意味があるのです。
また、お寺の名前にも「龍」はよく使われています。
龍は水の神とも言われています。
龍の頭には博山(はくさん)と呼ばれる肉の盛り上がりがあり、そこに力の源の尺水(せきすい)を貯める ことで自由に空を飛べるという説があります。
このことから、龍は水を招き寄せ、お寺を火災から守るのです。
また、法の雨(仏教の教え)を降らせると言われています。
この龍に修行(法要)の場を見守ってくれるようにとの願いから、お寺のところどころに描かれているのです。
龍の絵は屏風やふすまにも描かれていますが、中でも迫力満点なのが天井画です。
天井いっぱいに描かれた龍は、見る人の目をしっかりと捉え、心の中を覗かれているような気持ちにされます。
また、見る角度によって様々な表情を見せてくれます。
本堂の天井に浮かび上がる龍は、何とも神秘的で歴史の深みを感じさせます。
2024年、令和6年は辰年。
ぜひ、雲林寺の本堂に座って頂き、龍の迫力を体感して頂きたいものです。
この記事へのコメントはありません。