曹洞宗の葬儀は、本来生前に十六条戒を授かるのが理想ですが、その機会に恵まれる方は多くありません。
亡くなった時に、十六の戒文を授かる事で正式に仏弟子となることができるのです。
十六条戒の内容はこちら
ご逝去から49日後に、お釈迦様の元へと向かいます。
この49日間は現世と来世の間を彷徨っている状態です。このことを指して中陰・中有と言います。その行き先がどうなるのか。それを七日ごとに仏様が決定するのです。
遺されたご家族は七日毎に故人様へ手を合せ、代わりに故人様の功徳を積み、お釈迦様の元へ進むように応援するのです。これを追善供養といいます。
七本塔婆をお目にした事はあるでしょうか?
初七日(しょなのか)から四十九日(しじゅうくにち)までの7日ごと、7回の法要ごとに立てられる、7本の塔婆のことです。7日ごとに塔婆を裏返していき、7週経った時点が49日法要となります。
初七日(しょなのか)最初の7日間、故人はとても険しい山を歩きます。その間、香を食べて進むとされるので、そのため残された遺族はお線香を焚くのです。第一の王である「泰広王(しんこうおう)」により仏様の世界へ向かう願いを起こすのです。
二七日(ふたなのか)山を越えるとすぐに、三途の川があり、罪の軽い人は橋の上を、それ以外の人は罪の重さに従って浅瀬か濁流かを渡り、三途の河を渡る芳船に乗ります。「初江王(しょごうおう)」という王が、判断します。
三七日(みなのか)3度目の裁きは、「宋帝王(そうたいおう)」が三途の河の水を心身に酒いで下さります。
四七日(よなのか)四七日は「五官王(ごかんおう)」という王が、「言葉によって人を傷付けませんでしたか?」と質問されます。故人様は阿弥陀経を唱えて修行をされます。
五七日(いつなのか)ここまでの内容を元に、「閻魔大王(えんまだいおう)」によってこれから故人が今後、どのような修行をされるのが良いのか練られます。
六七日(むなのか)仏様と同じ壇にあがるとされます。この判断を下すのは「変成王(へんじょうおう)」です。
七七日(しちなのか)=四十九日 亡くなってから四十九日目にあたるこの日は、とても大切な法要の日です。これまでの経緯をもとに、「泰山王(たいせんおう)」という王が、お釈迦様のもとへ到ることを許されます。
残された遺族は故人様の応援団です。亡き後、お線香をあげ、手を合せ、49日法要の際には心穏やかに旅立って欲しいと願うのです。49日法要は「忌明け(きあけ)」となり、深い喪に服していた遺族が日常生活に戻る日でもあります。遺族にとっても区切りの日として重要な意味を持ちます。
ご遺族様には49日法要までの期間、是非、故人様の背中をそっと押し、供養して頂きたいと想います。
足下(あしもと)に注意! 脚下照顧
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