納骨|家族の絆
納骨とは、お骨の入った 骨壷 をお墓の中に収めることを言います。
ただ骨壷をお墓や納骨堂に納めるのではなく、葬儀の最終仕上げとして故人様の冥福を祈ることに意味があります。
また、遺族が故人の死を受け入れるための一区切りともなる大切な儀式です。
納骨の起源は奈良時代までさかのぼります。
当時の庶民は土葬が一般的でしたが、貴族、豪族、天皇家の方たちは、親族のご遺体を納骨堂に安置しておきました。
エジプトのピラミッドなど他の国でも見られるように納骨堂は上流階級の人々のみが使う施設でした。
全国的に庶民が納骨堂を使用できるようになったのは、大正時代と言われています。
江戸時代に 檀家制度 が敷かれ、各家庭いずれかのお寺の檀家になることが義務づけられました。
このとき、わたしたちの最もなじみのある 家 を中心としたお墓が普及したのです。
納骨は四十九日に行うのが一般的となっていますが、実は何日までにしなければならないという決まりは特にありません。
故人を葬る際に基準となる、墓地と埋葬等に関する法律 墓埋法 でも、期日は定められていません。
四十九日が一般的になっているのは、四十九日法要と同じタイミングで行うことで人が集まりやすかったり、故人の魂が浄土に着く日だから納骨にふさわしいと考えられていたりするからです。
四十九日の他には百か日や一周忌で納骨する場合もあります。
納骨の前に僧侶が読経をします。
そして納骨が終わった後も、 納骨経 と呼ばれる2度目の読経を行い、故人様の冥福を祈り、供養を行います。
納骨は故人様を偲ぶ上で大きな節目の一つです。
納骨は、家族や親族が集まり、亡くなった人の魂を供養し、偲ぶ機会を提供します。
また、納骨は親族との絆を深める機会でもあります。
親族が集まって行う納骨は、亡くなった人を偲び、共に喪を乗り越える過程で絆を強化するのではないでしょうか。
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