なぜ「座禅」ではなく「坐禅」?パフォーマンスが上がる3つの調和とは
禅宗の修行である坐禅(ざぜん)の「坐」は「座」ではなく「坐」です。
「座」は小学6年生で習う常用漢字で、その後、中学校で人名用漢字の「坐」を習います。一般的に馴染みがあるのは「座」の漢字かもしれません。私の子供達も「坐禅」の「坐」を見ると、なんで「广(まだれ)」が無いの??と言います。
坐も座も「座る」には違いありませんが、「坐」は座る動作そのものを指します。
一方、「座」は座る場所を表しています。「ざ禅」においては行為が重要であることを考えた場合、坐禅と表記する方がふさわしいといわれています。
また、坐と座の違いを見ると、座には屋根を表す「广(まだれ)」があります。その昔、お釈迦さまは屋根がないところで坐禅をしていたという言い伝えから、「坐禅」がふさわしいようです。
私は永平寺(福井県)で修行をさせて頂きましたが、永平寺では道元禅師(1200~1253)の教えである「厳格な作法」が決められています。永平寺では修行僧のことを雲水(うんすい)と呼びます。
時期により異なりますが、主な雲水の日課は次の通りです。
3:30 振鈴(しんれい)~起床~
3:50 暁天坐禅(きょうてんざぜん)朝の坐禅 5:00 朝課(ちょうか)朝のお勤め 7:00 小食(しょうじき)(朝食) 8:30 作務・坐禅 11:00 日中諷経(にっちゅうふぎん)昼のお勤め 12:00 中食(昼食) 13:00 作務・坐禅 16:00 晩課(ばんか)晩のお勤め 17:00 薬石(夕食) 19:00 夜坐(やざ)夜の坐禅 21:00 開枕(かいちん)(就寝) |
曹洞宗の教えの根幹は坐禅にあります。それはお釈迦さまが坐禅の修行に精進され、悟りを開かれたことに由来するものです。
禅とは物事の真実の姿、あり方を見極めて、これに正しく対応していく心のはたらきを調えることを指します。そして坐ることによって身体を安定させ心を集中させることでで身・息・心の調和をはかります。
身体を安定させ、心を集中させる身・息・心の調和の技術を持てばスポーツ、芸術、他あらゆる面での発展が望めるのではないでしょうか。
皆様、機会がございましたら是非、坐禅にご参加下さい!
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