戒名|仏弟子になった証
戒名を読むと、その方がどんな人生を歩いたか、どんな人柄だったかが分かるものです。
天昴院音薫法楽日新居士(てんぼういんおんくんほうらくにっしんこじ) |
「昴―すばる―」「サライ」などの名曲を生んだシンガー・ソングライターの谷村新司(享年74歳)の戒名です。
戒名というのは、上から「院殿号・院号」→「道号」→「戒名」→「位号」といった順番で漢字のみで構成されたもののことをいいます。
谷村新司さんの院号には天につづいて昴という文字が込められています。
代表曲「昴」は、突然天からメロディと歌詞が同時に降りてきた、と生前語っていたそうです。
昴のように、これからは天の星となって人々を照らし続ける、という意味が込められているのでしょう。
道号は院号の下に付けられます。
谷村さんの戒名の道号は、「音薫」の部分を指します。
薫は、“徳で人を感化する”という意味があります。
素晴らしい音楽で多くの人々のこころを動かしてきた谷村さんならではの道号です。
一般的に戒名とよばれる部分は道号の下に付けられます。
谷村さんの戒名は「法楽」。
音楽家として、たくさんの人を楽しませてきた谷村さんにぴったりの法号だと思います。
戒名というのは、仏弟子になった証として授かる名前で、出家して仏門に入っていることを意味しています。
谷村新司さんの戒名は
「天にある星となって、昴といった数多くの素晴らしい音楽とともに私達をこれからも楽しませ、明るく照らし続けてくれますように」
といった意味が込められているのだと推測できます。
様々な楽曲をこの世に残した谷村さんにふさわしい戒名だと思いました。
ご冥福をお祈り申し上げます。
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