いのちをことほぐ|「宿命」「使命」「運命」「寿命」4つの命
私たちは自分一人で生まれてきたわけではありません。ご先祖様のお陰です。
ご先祖様というのは遠い過去に亡くなった人だけではありません。
一番身近なご先祖様は両親です。その両親にも父と母がいます。おじいちゃんとおばあちゃんです。さらにさかのぼっていくと、とてつもなく多人数になります。
例えば、いのちのリレーのバトンを受け取った時、身体にいのちが宿ります。命が宿ると書いて宿命です。宿命ですので両親も選べなければ生まれてきた家も性別も選べません。宿命は変えることができません。しかし、「ああ、この両親で良かったな」「この家で良かったな」といただいた命に感謝することはできます。感謝の心を持つと心が豊になります。
次に宿された命は生かさなければなりません。命を使うと書いて使命です。使命は宿命と違って自在に変えることができます。一度きりの人生、有意義に使いたいものです。
命は運ぶこともできます。命を運ぶと書いて運命です。私達はは運命の出会いや無数の縁によって生かされています。
そして、命には終わりがきます。命の終わりは「寿命」といいます。なぜ、命に寿なのでしょうか。寿命の「寿」は“ことほぐ”と読みます。「寿ぐ」とは声に出して相手をほめたたえることです。命つきた時に大切な人から「会えてよかった」「また、会いましょう」「ありがとう」と声を出し微笑んでもらえることです。
寿命という文字の中には、生き抜いた命を一人でも多くの人に慶んでもらいたいという願いが込められています。
「いのちをことほぐ」ということ、そして生まれてから命つきるまでの「宿命」「使命」「運命」「寿命」という4つの命に皆様も今一度思いを巡らしていただきたいと思います。
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