法要の流れと意義|大般若会
大般若会の法要は、全600巻に及ぶ 大般若波羅蜜多経(だいはんにゃはらみったきょう)というお経の書かれた本を使って檀信徒皆様のご祈願をする法要です。
雲林寺の行事の中で、最も動きのある行事ですから、是非多くの方に観て頂きたい法要です。
大般若会法要には 差定(さじょう)という式の流れ、法要のプログラムのようなものが決められています。
その流れすべてに意義があります。
①殿鐘三会大衆上殿(でんしょうさんえ だいしゅうじょうでん)
大般若会法要のはじまりは、3回の鐘の音からはじまります。
1回目は法堂の準備が整った事
2回目は本堂に僧侶が上殿(本堂に入ること)した事
3回目は 導師の上殿準備が整った事 を伝えるためとされています。
②七下鐘導師上殿(しちげしょう どうしじょうでん) で導師が本堂に入ります。
③拈香法語(ねんこうほうご) 大般若会をはじめるにあたり、導師が言葉を述べます。
④上香献湯菓茶(じょうこうけんとうかさ) ご本尊様にに蜜湯・お菓子・お茶がお供えされます。
⑤普同三拝(ふどうさんぱい) 僧侶全員でご本尊様に三度の合掌礼拝をします。
⑥浄道場(じょうどうじょう) その場を浄めるために堂内を3人の僧侶が練り歩きます。
僧侶が散華(さんげ)という蓮の花びらの形で出来ているものを散らすように配ることで仏の世界観を表現しています。
この散華を拾って持ち帰ることもできるので、是非ご参列して拾ってみてください。
⑦礼仏(らいぶつ) その名のとおり、諸仏諸菩薩に礼拝(らいはい)します。
⑧般若心経(はんにゃしんぎょう) 維那(いの)という役職の僧侶が般若心経を挙経(こきょう)し、お経を唱えて、全体を指揮します。
⑨転読(てんどく)600卷もある、この膨大な経典を完全に読誦するには何日もかかってしまいますので、 転読 というやり方をとっています。
転読とは、何人かの僧侶で手分けして経本をアコーディオンのようにパラパラと広げてめくって一巻を読誦したこととします。
⑩普門品喝(ふもんぼんげ)観音経をお唱えします。
⑪消災呪(しょうさいしゅ)災難を消去し、吉祥を念じます。
⑫回向(えこう) 仏教において法要や日々のお勤めの終わりに読み上げる文章のことです。
善き行いは安楽をもたらし、反対に悪しき行いは苦悩をもたらす世の中です。(因果応報・自業自得)
善き行いをし、道徳にかなった行為を積み重ねることで、壇信徒の皆様に備わる徳を得られるよう、お祈りします。
そして再び、僧侶全員で普同三拝(三度の合掌礼拝)をし、散堂します。
大般若会は 「一度、お寺の行事に参加してみたい」と思っている人にはピッタリの法要です。
毎年4月27日と決まっております。
どなたでも参加できるので、是非お越し下さい。
大般若会の御札|幸せを願うご祈祷がギュッと凝縮されて書かれていおります。
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