般若心経入門③|わかりやすく解説します
般若心経入門③ 舎利子 是諸法空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減
弟子の舎利子(シャーリプトラ)に向けて
この世の形あるもの全てには実体がなく、実体がないのであれば、生まれることもなく、消えることもなく、汚れることもなく、清らかでもなく、増えもせず、減りもしない、
と、呼びかけています。
舍利子 是諸法空相 |
シャーリプトラ、
あらゆる存在が 空(実体がない)であるという事実は今すぐ理解できなくても大丈夫です。 これを知ろうと志せば、必ず知ることができます。 ただ、真実を見抜いていこうとする姿勢だけは失ってはいけません。 このことは人生を生きる上で本当に重要な理解となるから、忘れてはいけません。 |
不生不滅 不垢不浄 不増不減 |
あらゆる存在が 空 だとわかると、面白い事実に気がつきます。
私たちは、命は生まれ、そして死ぬもの、と考えていますが、それは違うのです。 あらゆる存在は、いろいろなものが集まって形を為し、そこに形以上の「はたらき」が生まれて「生きる」という活動をしています。 私たちが、自分を自分だと認識して生きていることも、形以上の不思議な「はたらき」のなせるわざなのです。 「命」もまた実体として存在するものではなく、「はたらき」なのです。 だから生き物は、生まれて死ぬのではなく、はじめから実体が存在しない「空」という存在のしかたをするなかで、ただ変化を繰り返しているのです。 この、「存在は変化を繰り返す」という真実には、「無常(むじょう)」という言葉が当てはまります。 存在には「変化」があるばかりで、生まれもしなければ死にもせず、垢がつくこともなければ浄らかなのでもなく、増えもしなければ減りもしない。ただ、変化を続けるだけなのです。 |
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