般若心経入門①|わかりやすく解説します
仏教を記した経典の中でも、特によく知られているものが般若心経です。
般若心経 はブッダの弟子の一人である 舎利子(シャーリプトラ)に、観音菩薩が教えを説く、というシチュエーションで全文が構成されています。
漢語で書かれているため、いきなり目を通しても、内容を理解するのは難しいものがあります。
しかし、実はその内容は現代にも通じる、人間だれしもが抱える悩み苦しみについてと、その救いについて書かれております。
般若心経入門① 観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空 度一切苦厄
観音菩薩が悟りを求める修行の中で、この世の五蘊(ごうん)と呼ばれる人間の意識を構成する5つの要素には実体がないことを明らかにし、苦しみから解き放たれる方法を見つけ出したことが書かれている部分です。
摩訶般若波羅蜜多心経 |
お釈迦様はこの世の苦しみから解放されるための方法を考えに考えた結果、真理というこの世の絶対のルール、そして苦しみから解放されるために必要な智慧を得て仏・仏陀(ブッダ)となりました。
その素晴らしい智慧を完成させた仏であるお釈迦様がこのように教えてくださったのです。 |
観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 |
私(観音菩薩)は「自分が存在するとはどういうことなのか」という問いについてとことん向き合った末に、一つの真実にたどり着きました。
その真実について、お伝えしましょう。 |
照見五蘊皆空 度一切苦厄 |
私は、自分とは何かを知るために、この身と心のどこに自分が存在しているのかを確かめようとしました。
しかし、物質的な肉体も、視覚・聴覚といった感覚作用も、それを受けとる知覚も、あるいは意思や認識といったあらゆる精神作用すべて、どれを詳細にみても「これこそが自分だ」というようなものを見つけることはできませんでした。 確固たる自分は、どこにも存在しなかったのです。「自分」という実体は、じつはこの世界のどこにも存在しなかったのです。 その真実を知り、私は驚きを隠せませんでしたが、同時に苦悩から解き放たれるような安らぎを覚えました。 |
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