退董式(たいとうしき)晋山式(しんさんしき)
今月14日、28世の13回忌と29世住職の退董式を厳修します。
退董式(たいとうしき)とは現住職が住職を退任する儀式です。
董という字は、お寺を護り管理するという意味があり、退董はそのお役を退くことを言います。
住職退任後は東堂(とうどう)という役に就き、新しい住職とお寺を見守る立場になります。
ではなぜ、東堂 という役職名なのでしょうか?
中国では昔から 東 を上位と考え、皇帝の座を退いた者の寝室は前皇帝に敬意を表する意味から東に造られ、東堂 と呼ばれました。
後に寺院でも、住職の座を退いた者の寝室を東堂と呼ぶようになり、さらには前住職自身を東堂と呼ぶようになりました。
逆に、新しく住職に任命された就任の儀式を 晋山式(しんさんしき)といいます。
晋山式の 晋 は「進む」、また 山 は「お寺」を意味します。
※お寺には必ず山号があり、雲林寺は大洞山(だいどうざん)です。
つまり、晋山とは「山に進む」=「お寺に入る」、即ち「住職になる」ことを意味しています
本堂で仏様方に住職就任のご報告と決意を述べ、併せて檀信徒の皆さんの家門繁栄をお祈りする式ですが、私現住職は、境内整備がある程度整ってから 晋山式(しんさんしき)を厳修したいと考えております。
晋山式当日、新命和尚(新住職の呼び名)は一旦お寺を出て、一時を過ごす宿(安下処・あんげしょ)に入り、そこで身支度を整え、改めてお寺に向かいます。
大傘に蓋われてお寺の 山門 に到着します。
新命和尚は 山門 で法語を唱えるのですが、この 山門 が当山には無く、数年後建立予定です。
晋山式(しんさんしき)は新任住職のお披露目の機会であり、お寺にとって大変意義のある儀式です。
御開山様(寺を開いた人)や歴代の住職様に就任のご報告、世界の安泰と繁栄の祈念、そして檀信徒各家の家門繁栄を祈り、
数年後、晋山式ができるよう精進したいと考えております。
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