大般若会の御札(おふだ)
大般若会(だいはんにゃえ)で祈祷される 御札(おふだ)
実はこのお札には 大般若祈祷会 で壇信徒各家様の幸せを願うご祈祷がギュッと凝縮されて書かれていおります。
中央に、奉轉讀大般若経六百軸金文専祈 とか書かれています。
これは、お釈迦さまの説かれた教えの集大成である 大般若経600巻 を読み上げ、皆様の幸福を祈祷したことを記しております。
正式な名前を 大般若波羅密多経(だいはんにゃはらみったきょう)といいます。
600卷もある、この膨大な経典を完全に読誦するには何日もかかってしまいますので、 転読 というやり方をとっています。
転読とは、何人かの僧侶(お坊さん)で手分けして経本をアコーディオンのようにパラパラと広げてめくって一巻を読誦したこととします。
その下には 家門繁栄 子孫長久 と書かれています。
さらにその下には 諸縁吉祥 と書かれています。
諸行無常(しょぎょうむじょう) といってすべての人、物は一瞬一瞬変化しています。
変化として分かり易いのが 老化 です。
人は確実に時間と共に 老化 します
では「縁」とはどんなものでしょう。
「変化」の動向や実態はその 縁 によるのです。
良いも悪いも変化は全て 縁 次第。
未来にわたって色々なかかわりあいが、幸せに繋がりますようにと 大般若会 で祈祷をしております。
御札の左右には
無位の真人、面門に現ず、智慧愚痴、般若に通ず、(右)
霊光分明にして大千に輝く、鬼神いずれの所に手脚を着けん。(左)
と書かれています。
優れた修行者が門前に現れ、光明を発しているから、鬼神は手を出せん
という意味になります。
曹洞宗の開祖、道元禅師(1200~1253) の目の前に鬼(悪者)が現れた際、道元が発した言葉とされております。
無位の真人、面門に現ず、智慧愚痴、般若に通ず、(右)
霊光分明にして大千に輝く、鬼神いずれの所に手脚を着けん。(左) |
「無位」とは時間・空間・階級をいっさい取り払った自由な境地のこと。
そして「真人」とは清らかな心のことです。
つまり、地位や肩書き、学歴にとらわれたり見栄を張る心、そういったものを捨て去れる人が、自然のままの本当に強い人、であるのです。
大般若会の御札(おふだ)を 仏壇に置いたり、玄関に貼っておくと、鬼(悪いこと)が寄り付きません、 …そして、皆様自身も 見栄を張る心を捨てて 清らかな心で日々お過ごし下さい、 |
雲林寺大般若会でお配りする 御札(おふだ) のメッセージです。
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