人は二度死ぬ|亡き人からの恩を忘れずに
東日本大震災から12年が経ち、13回忌となります。
震災や津波で亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
人を追悼していくこと、亡き人をいつまでも忘れないでいる事はとても大切な事だと思います。
一つには、亡き人を忘れるという事は、「死」ということ自体を忘れていく事になるからです。
自分自身もいずれは死ぬ、という事実に目をつぶってしまうのです。生と死は一つのことであるのに、二つに切り離し、 生 のみに価値を見いだして 死 を悪として考える。
そうした生き方は、自分の都合の良い事ばかり追い求め、都合の悪い事は他人のせいにしてしまいます。
自分は運が良い、と調子にのったり、
こんなはずじゃなかった と悔やんだりするのです。
もう一つには 私たちが亡き人を忘れるという事は、その人から頂いた 恩 を忘れるという事になるからです。
私たちはいろいろなつながりや関わりの中で生きています。
今、私たちがその中で生き続けているという事は、自分自身を受け入れ続けてくれる人がいるからです。
そしてその亡き人もまた、自分自身を受け入れてくれた人の一人であるわけです。
人は二度死ぬ
私達は必ず1回目の死を迎えます。肉体の死です。
二度目の死とは人びとの記憶から、完全に忘れられた時に訪れます。
肉体の死を迎えても、人びとの記憶に残る事ができます。
残された私達は思い出そうとすれば、大切な人を思い出し逢う事ができるのです。
大切な人を風化させ、二度目の死を迎えない為の大切な智慧、 法事やお墓参り、これから迎えるお彼岸、お盆のような行事は大切な亡き人を思い出し、そのひとから頂いた 恩 に感謝する為にあるのです。
無財の七施(むざいのしちせ)笑顔は己を高めると共に、人々の心を和ませます
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